December 19, 2014

ランダムウォークは決定論なのか?をExcelで調べる。

ランダムウォークでは、初めの数回の試行でおおよそ、上昇トレンドになるか下降トレンドになるかが、決まってしまうと言われているわけですが、実際に試してみます。



50回の試行により、各系列の値の分散は徐々に大きくなっていくわけですが、一度大きくなると、その後はトレンドを保っているようにみえなくもないです。そこで、n回目の状況(上昇か下降か)が最終的な結果とどのような関係があるのか、をグラフにすると以下のようになります。



このグラフを単純に解釈するならば、5回挑戦して、上昇トレンドなら、その後50回まで続けても6割以上の確率で上昇トレンドだ、といえ、最初に述べた定理が成立するわけです。

ならば、上昇トレンドのある勝ち馬に投資すれば、必ずリターンがあるのか、というと、別の記事でも述べたように、我々は原点である0回目の値を(少なくとも短期的な値動きでは)知らないということが問題になります。そのため、そもそも、上昇トレンドなのか、下降トレンドなのかを判断する基準がないのです。そして、何も情報を与えられていないランダムウォークでは現時点からの勝ち負けは50:50なので、結局のところ、トレンドに基づいて予想する、という考えは成り立ちません(ランダムウォークを前提にすると)。

一方で、過去を見返すと、あたかもトレンドによって将来が決まっているように見えてしまう、という一見矛盾した結果が得られるのは大変興味深いことですね。運命論、決定論というものも、ランダムウォークの観点から見ると、当然のことかもしれません。人間は考える動物ですから、過去を見返すと、(例え偶然の積み重ねであっても)運命的なものを感じても不思議ではないです。

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